再教育.3
「だから グーで握りしめるんじゃなくて… 親指と人差し指と中指!! フォークに顔も近づけろ!!あ〜っなんで口に入らないんだよっ!!またこぼしたっ!!」
初めての «自分でご飯» にルイは真剣そのものだ………
が
フォークを持つ手はカタカタと震え
肘もぎこちなく硬直し
なぜか食べ物が口の中にinしない為、ルイの顔はまるで小さな子供のそれのようにソースだらけになっていた……
(ひどい……… 本当にひどい)
「ああ〜っ もうっ… とりあえず口を拭けよ ほら」
ルイに紙ナプキンを手渡す。
「お腹すいた…… 東洋は 意地悪だ…… 僕を馬鹿にして笑ってるんだろ」
(うわっ! 今度は泣き出したっ!)
口を拭きながら、ソースで汚れたテーブルに俯くルイの目からは、ポロポロと涙がこぼれ落ちている。
料理がきてからもう一時間近くもフォークとの格闘。
殆どルイの口には食べ物は入っていないと思う……
(………本当に空腹なんだな……… やっぱりオレが食わせてやれば… いや! いやいやいや!!)
「あのなあ ルイ ほら あっちで食べてる小さな子供見ろよ」
「こ ど も …?」
5才くらいの子供が窓際の席で母親と並んで、お子様ランチらしきものを食っている。
「母ちゃんがいたって、あーやって一人で食ってんだ… あのガキの周りも相当キタネーけど… 練習しなきゃ…いつまでたっても一人で飯食えねーだろ?」
「………………」
こちらの視線に気付いたのか、その子供がオレ達の席をちらりと見る。
そ
し
て
フォークを持って泣きべそをかくルイに向かって
勝ち誇った様な笑みを浮かべた!!
土御門ルイ(16才):「あ の クソ餓鬼!!!!
」
「ル ルイ?!」
闘争心に火が灯ったのか
ルイはナプキンで涙まで拭うと、もう一度フォークを構え、ガチガチと料理と格闘を開始した。
その後
ルイをせせら笑ったその子供とは、親をからめて一悶着が起きる事となる。
原因はルイと子供との
ドリンクバーお子様ゾーンの順番の争いだった………
最初は互角な口喧嘩だったが(本気喧嘩)
ルイの
『貴様の口にカエルとムジナをねじ込むぞ』
この発言でさすがの子供も、あまりの恐怖のイメージで大泣きし
本格出動した子供の親に
なぜかオレが本気で謝るはめになった………
「すいませんすいません!! なにぶん子供同士の事ですから穏便に」
「はあ?!子供って!!高等士官学校にも行ってる大人じゃないの!」
「いえ… ですから 一人でご飯が今日が初めてで その… すいません!!あとでよ〜く言い聞かせますから!!」
「ババアに隠れていい気になってんじゃねーぞ!今晩お前の枕カバーにカエルを仕込んでやる!」
ル イ!!![]()
「わああああああああんっ 怖いよーっ ママー!!」
「ち…ちょっと!!うちの僕ちゃんになんて事言うのよ!!」
「すいません!すいません!すいませんー!!!」
「ケケケケ」
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