再教育.5
五経山公園
ちょっとした森林浴が出来るその丘の上の大きな公園
昔の偉人の銅像があったり、古い神社があったり、美術館があったりで人もちらほら歩いてる。
その木陰のベンチにルイと並んで座る。
「これ食べていいのか?!」
「ファミレスで殆ど食えてないだろ? 最後はなんか居づらくなって出て来ちゃったしさ…」
ここへ来る途中、ファーストフード店に寄ってハンバーガーを買った。
(始めからこうすれば 良かったのかもな)
「このまま?」
ハンバーガーの包みを剥がして、ちょっと不安げにオレの顔を覗き込む。
「もうフォークはいいよ そのままかぶりつく。お前ハンバーガーも知らないのか?」
「はんばーがー?!かぶりつく?!すげー… 野趣溢れる感じだな!!」
初めて見るハンバーガーに感動したのか
ルイは目をきらきらさせてまじまじとそれを見つめる。
食べ方も例によってぎこちない。
それでもさっきよりはちゃんと口の中に入っているようだった。
「おいひい!おいひい!とうよう!」
「はあ?なんだって?」
口をもごもごさせながら嬉しそうにしゃべるルイが、なんだか可愛く見えて来た。
可愛いって…………………
木々の狭間から鳥のさえずりが聞こえる。
太陽は西へ少し傾いてきたか?
夕方になったらバイト行かないとなあ………
「東洋! ジュース!」
「は?…あ?!そこにペットあんだろ!自分で飲めよ」
「手がべたべただから… 飲ませて」
……………![]()
まったく…
世話が焼けるよ…
周りを見渡し、誰もこっちを見ていない事を確認してから一緒に買っておいたオレンジジュースのペットボトルを開ける。
開けて
その飲み口をルイの口元に押し当てる。
「傾けろよ ヘタクソ!!」
「うるせっ
」
「もうちょと……」
ジュースでルイの唇が濡れるのを、なんだか見ていられない。
目をそらした先の、ジュースを飲み込むたびにゴクリと動くのど仏にさえ赤面する。
全く
格好つけて教室を出てきたくせに
今のオレの
なんてぶざまな事か…………
大体オレは
なんでこんなにこいつの事ばっかり構ってやってんだ?
「ルイ…… オレの部屋泊まるってどういう事? なにかあった?」
ルイのあの兄貴が、庶民の家に外泊を… しかもオレの部屋なんかに泊まる事を許すとは思えない。
それにいつもべったりの鳴滝はどうした?
「僕はもう用無しなんだ 代わりが来たから 僕はもう要らないんだって」
「え………?」
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